混合から完全母乳になるまでの記録

こんにちは、りこママです。
ちょっと前に断乳をしました。(断乳の体験記はこちら)
この1年間、寝ても覚めても24時間おっぱい漬けの毎日で、母乳育児に力を入れていたのでなんだかさみしくもあります。娘もおっぱいが大好きで、初めての言葉もパイパイでした。笑
私は、子どもが生まれたら母乳だけで育てたいと思っていたのですが、決して母乳育児が初めから上手くいったわけではありません。むしろ上手くいかなくて、このままミルクとの混合で育てていくのかなと思っていたぐらいで、そこから母乳トラブルをきっかけに一気に母乳のみで育てるようになりました。
1年間母乳育児を続けて、その間何度も母乳トラブルに見舞われ、そのたびに桶谷式の助産師さんに助けられ、何とか母乳育児を続けることができました。それと夫の協力なしには夜間授乳も続けられなかったと思うほど
正直、母乳だけで育てるのは大変でした。
一方で矛盾するけれど、哺乳瓶を洗ったりミルクを作ったり持ち歩く手間がなくて楽な面もあります。ママの体1つあれば赤ちゃんがごはんを食べられるすばらしさはめんどくさがりの私には向いていたのかもしれません。
娘が生まれて2か月目ぐらいまではミルクと母乳の混合で育てて、ある日急におっぱいトラブルになったこと、そこから完全母乳になっていった経緯や母乳が出るようになったポイントなどを体験談として書きたいと思います。
目次
初めての授乳は疲労困憊
初めて授乳室にいくと看護婦さんが赤ちゃんの抱っこの仕方や飲ませ方を丁寧に教えてくれました。
「赤ちゃんがたくさん飲んでくれかな?」
とかいろんな期待してましたし、助産師さんから「赤ちゃんの口をちょっと刺激して大きな口を開けてから、その中にガポっと乳輪全体までくわえてもらうようにするといいよ」と教えてもらってそうなんだといざやってみると。。。
全然できません!
口を開けたときにサッと娘の口を胸元に近寄せるんですんですけど、なかなか口にうまく含んでくれないし、何度もやり直しているうちに寝てしまうのです。看護師さんが眠ってしまった娘をくすぐって起こしてくれたおかげで、なんとか初めての授乳を終えることができました。
「ほとんど飲んでないけど。」汗
授乳が終わるとどっと疲れが。それもそのはず、どうにかおっぱいを飲んでもらおうと座っている足はつま先立ち、背中は前のめりで丸まったままの姿勢でずっといるので体がガチガチに緊張してたんです。
生まれたばかりの赤ちゃんに母乳をあげるときは、お口の中にできるだけおっぱいを乳輪までくわえさせることと、寝ても起こして飲ませること。そう教えてもらってもそう上手くはできないことばかり、でもやれるかどうかじゃなくやるしかないんですよね。
やり方を聞いても上手くできない
そのあとも入院中に、こうするといいよ・ああするといいよと他の看護師さんにもたくさんアドバイスしてもらいました。そのたびに教わったことをやってみるのですがまったく上手くできなくて、他のママが30分とかでサクッと授乳を終わらせてお部屋に戻るなか、
40分も1時間もかけて一生懸命授乳したのに15mlしか飲めていなかったりしてがっくり。orz
授乳ってもっとこう幸福感あふれるもんだと思ってた!
授乳の前後の体重測定で飲めてないことも、授乳にものすごく時間がかかってしまうことも、その姿勢で疲れてしまうことも、私の中のおっぱいをあげるママと赤ちゃんのイメージとは程遠くて授乳が楽しくありませんでした。
結局、入院中に十分に母乳を飲ませることができることは数回しかできなくて、そんな調子なので娘の体重はなかなか増えなくて、標準的な成長曲線の枠外になってしまいミルクを飲ませることになりました。完全母乳で育てたかったけれど、体重が増えること娘の成長が最優先です。
母乳の飲ませる姿勢でも違いが
助産師さんから母乳の飲ませ方について縦抱き・横抱き・フットボール抱きを教えてくれました。娘のように口の小さな赤ちゃんならたて抱きがくわえやすくていいかもとすすめられたのですが、赤ちゃんがなんだか不安定でやりにくいのでよくフットボール抱きで授乳していました。
しっかりと口のなかにおっぱいをねじ込むには、どんな飲ませ方でもママと赤ちゃんの体が平行になるように体にくっつけるのが上手に飲ませるポイントなんだそうです。繰り返しになりますが、
とにかく赤ちゃんの口の中にできるだけ乳首の周りの広い範囲までくわえてもらうことが大切です。
ちくびだけとかちょっとだけを口に含ませることを浅飲みと言うんですが、浅い飲み方やつぶし飲みと言われる形になるとおっぱいが傷ついたり切れたりしてしまいます。そうなってしまうと授乳のたびに悶絶するほどの痛みを感じるし、でも授乳は休めないので授乳しながら傷を治していくのは想像するだけで大変だとわかりますよね。
浅い飲み方や上手く吸いつけていないときは、赤ちゃんのお口の中に指をすっと滑らせて離してもう一度くわえさせるを繰り返します。唇が巻き込まれているときも指でめくってあげてアヒルのような口になるように直してあげるのも良いです。
突然の乳腺炎
私は子どもを産んだら母乳は勝手に出てくるようになるものなんだと思っていて、出産するまで母乳について全く知らないことだらけでした。どのぐらい無知だったかというと、
赤ちゃんは生まれたら自然におっぱいが飲める。と思っていたぐらいです。
ママだって1人目の子育てはすべて初めての連続で母乳をあげるのは初めて、最初から上手に飲ませられる人なんてほぼいないでしょう。なのに、なんで私は上手くできるって思ってたんだろう。(;^ω^A そんな調子だから母乳の質とかトラブルとかも全くどんなものかを知らないまま子育てをスタートしたのです。異変を感じたのは娘が生後2か月のとき、
おっぱいになんだかしこりができてる!
触るといたい。最初は気になるぐらいだったのが夜中になると寝ていられないほどの激痛になり、どんな姿勢でももう眠ることができません。悶絶しながら布団の中で必死にスマホで調べていると、どうやら乳腺炎らしいといことまではわかりました。お昼におっぱいがおかしいなと思った時点で産院には連絡をいれて相談はしていたんです。
私「先日そちらで出産したリコままです。おっぱいが痛くてどうも乳腺炎みたいなんで診て欲しいんですけど」
看「そうなの?熱はある?」
私「いえ、ありません」
看「うーん、じゃあ頻回授乳してもう少し様子みてみて。それからまた連絡くれる?」
私「・・・あ、はい。えっと、わかりました。」
看「プっ。つーつーつー・・・」
あのときもっと食い下がって診てもらっていればよかった。
ほぼ眠れないまま長い夜のはじまりです。
授乳中のしこり、痛み
眠れない間ずっとスマホで検索していると、授乳中のしこりについていっぱい情報が出てきて、どうやら乳腺の中が詰まってるのが原因だということまではわかりました。
乳腺炎はどうしたら治るのか、どこでどう診てもらえばいいのか
胸の痛みで眠れない私を、夫も心配していろいろ調べてくれて「ジャガイモ湿布」なるものが良いという記事を見つけてわざわざ作ってくれました。これがまたここちよい冷たさで気持ち良くて少しだけ痛みを忘れて眠りに落ちることができました。本当に優しい夫で良かった。そしてそのままほぼ眠れない状態で朝を迎えました。
誰でもいいからどうにか助けてほしい
横を向いても上を向いても起きても座ってても痛む胸をさすりながら、どうにかしないとと調べ続けたら桶谷式の母乳マッサージがあることを見つけました。これを受けるとどうやら乳腺の詰まりがとれるらしい。
近くにある桶谷式に電話して、マッサージを受けたいこと今の状態のことを必死に話すとどうも緊急性が高そうだからと予約がいっぱいのところをどうにか時間をやりくりして診てもらえることになり、すぐに準備をして施術を受けにいき、診てもらった結果けっこうひどい乳腺炎でした。
桶谷式のおっぱいマッサージ
桶谷式は痛くない母乳マッサージで有名だけれど、私は重度の詰まりでかなり激痛に耐えながらの手技になりました。痛みで体中が緊張するものだから、終わった後は疲労感もおっぱいの痛みも半端じゃなくもう受けたくないと思ったほど。
おっぱいも痛い、痛みに耐えてぐったり。もう受けたくない。
あまりに痛くて我慢しながらのマッサージで気持ちが落ちていたので母乳育児を続ける自信すらなくなってました。それでも、マッサージ後に娘に授乳して一変しました。
ゴクッゴクっ
娘におっぱいをあげると、今まで聞いたことのなかった母乳が喉を通る音が聞こえてきて、その飲みっぷりに痛みに耐えた労力が報われてそれだけで母乳育児を頑張ろうって考え直したんです。
それまでは娘が母乳をちゃんと飲めてるのか不安で、母乳育児に自信がありませんでした。娘の成長が一番大事だからミルクでも成長してくれればそれだけでいいんだけど、でもできれば母乳で育てたいとモヤモヤしてたんですよね。それだから、初めて母乳を飲むゴクゴクという音を聞いてすごくうれしかったんです。
乳腺の詰まりの取り方
私の場合は、かなり重度の乳腺炎だったことや詰まりがたくさんあるとのことで数か月単位でマッサージに通うことになりました。最初は、予約している日以外におっぱいが詰まるとすぐに助産師さんにマッサージを受けて取ってもらったのですが、慣れてくると自分でも詰まりを取ることができるようになりました。
①まず、胸を胸板から手で覆って全体を揺らします。
②次に指先で乳輪の外側からつまんで乳首の方に絞ります。
③乳輪の外側から内側に向かって繰り返し絞ります。
ハッキリ言ってしこりが酷いほど痛くて、これをやって詰まりが取れると透明な溜まってた母乳が自然にダラダラとでてきます。特につまようじの先ほどの大きさで固めの詰まりがあるときは、絞った時にその詰まりがポンっと抜けて飛ぶほどたくさん母乳が溜まってしまってました。溜まっていた母乳はしょっぱくて美味しくないし、しこりがあったあたりの乳房を乳首に向かって軽く押してで仕切るようにします。
桶谷式では蒸しタオルを当てて胸を温めてからマッサージをするので、私は濡らしたタオルをレンジで温めて胸に当てたり、お風呂に入った時にやってました。慣れないうちはなかなか詰まりが取れなくて、やっぱり自分ではできないのかと思ったこともありましたが、慣れるとちゃんと取れるようになりました。それでも桶谷式にいくともっと詰まりが出てくるのでプロに任せた方がしっかりと取れるのでおっぱいの定期メンテナンスとしておすすめです。
乳腺の詰まりの原因はハッキリとわからないけれど、私の経験では和食メインで脂分をかなり意識して食べていた頃はかなり詰まりがマシになり、油断して脂ものや洋食をこれまで通りに食べたとたん詰まりが増えたので食事はかなり大きく影響してるのではないかと思います。
詰まりにも、粘りのあるものから落雁のような固さのものまでさまざまで、そんなものが何個も体からでてきてそのたびに驚くのと、娘にこんなものを飲ませていたなんてと申し訳ない気持ちにもなりました。食べたもので脂っぽかったり色が黄色っぽくなったりと明らかに質が違うので、母乳育児中は食事への配慮は欠かせません。
乳腺炎にならなければ、娘にずっとこの塊や詰まりの混ざった母乳を飲ませていたのかと思うとちょっとぞっとして、それから私は食事に気を付けて美味しい良い質の母乳を出すぞー!と母乳育児に力をいれるようになります。
完全母乳は夜間の授乳が大切
はじめにも書いたように、娘は産院から退院する頃は体重の増えがあまりよくなくてミルクとの混合で育てていました。生後1っか月の検診のときも、なかなか思うように体重が乗っていなくてミルクの量を増やしてみて1週間後にまた検診に行くことになるほどでした。
だから、私は母乳があまり出ないのかもしれないと一時は悩んだこともあります。でも、もしかしたら産後すぐから詰まりがあって、母乳がちゃんと出ていなかったから体重があまり増えなかったのかもしれません。
母乳マッサージでお世話になっている助産師さんからは、母乳がよく出る方だと言われて、これなら母乳だけで育てていけそうだという話になりました。
母乳がよく出たとしても、それだけ飲んでくれるというわけではないのでしばらくは1週間に一度通って体重を計りながらミルクの調整をしていくことになり、ミルクをあげる回数、量を徐々に減らし、変わりに母乳を搾乳しておいて飲ませるなどもした結果、完全母乳にすることができました。
気を付けたことは、
夜間の授乳、頻回授乳、食事の見直しです。
特に夜間の授乳は眠くてつらいけれど、この時間に授乳をすることで母乳を出すホルモンが刺激されて母乳が出やすくなるらしいので母乳で育てたい人はした方がいいそうです。
それと、とにかく泣いたらおっぱい、なんでもおっぱい、欲しがったらおっぱいで頻回授乳をすること。
脂分の多い食事、甘いお菓子など母乳の質が悪くなる食事をできるだけ避けて基本和食にすることです。
乳質については賛否両論あるのですが、体験談から言わせてもらうとケーキや脂っこい食事を食べたあとは明らかに母乳が脂っぽくなったり色が黄色くなったりして変わります。赤ちゃんにできるだけ優しくて美味しい母乳をあげたいならママの食事は気を付けることをおすすめします。
ミルクの飲み方と母乳の飲み方は違う
助産師さんに聞くまで知らなかったのですが、哺乳瓶の口を飲むときの舌の動かし方と母乳を飲むときの舌の動かし方は全く違うんだそうです。
ミルクの場合は、先を潰して吸ったら簡単に飲めるのに対して、母乳は舌を力強く使って吸わないと飲めません。(舌をおっぱに巻き付けて上あごを使って飲むようなイメージ)たまにミルクと混合で育てていて母乳を飲まなくなったという話しを聞いたことがあるのですが、赤ちゃんもミルクの方が簡単に飲めるとわかるとおっぱいを飲みたがらなくなる子もいるみたいです。
もし、できるだけ母乳で育てたいのであれば、ミルクを飲ませるとき母乳を飲ませる練習用の乳首に変えるのがおすすめです。この哺乳瓶のちくびは普通のと比べてちょっと硬くて楕円系に近い形をしています。私は桶谷式のマッサージを受けたところで直接買いましたが、西松屋や赤ちゃん本舗などではあまりみかけることがなく、ネット通販なら取扱いがありました。
実際に手に取ってみた感想としては、他のものと比べると押しつぶしてもミルクが出にくいと感じました。ちゃんと吸わないと中身が出てこないので、そこがミルクと母乳の飲み方の違いですね。
母乳のすごさ
母乳の一番の魅力はやっぱり免疫力ですよね。産後すぐに出る黄色っぽくて濃い母乳は初乳といって特に免疫力が高いと言われています。
それから大体半年ぐらいの間は母乳から免疫が出ているってことになっているのですが、実際には1年以上たっても母乳から検出される免疫があるそうです。ヾ(〃^∇^)ノ母乳、すごい!
ミルクメーカーの人が言っていたそうですが、ものすごく母乳を研究して近づけるために莫大な費用と時間・手間をかけて作っても、やっぱり母乳には勝てないというほど母乳は赤ちゃんにとって完全食なんだとか。
それだけ母乳の良さを聞いたら、ぜひ赤ちゃんにいっぱい飲んでもらって元気に育てたいですよね。自分のおっぱいから石のような塊が出てくるのを目の当たりにしたこともあり、子どもに健康で育ってほしいという思いで母乳育児を続けることができました。
かなり長々と書いてしまいましたが、私が母乳育児を通して娘とかけがえのない幸せな時間を過ごしたこと、もっとたくさんの親子にも感じて欲しいと思って書きました。産後2.3か月の時期ってどうしても引きこもりがちで孤独を感じやすいと思うのですが、ネットであればいつでもつながることができます。もし、母乳育児で困ってたり悩んでいる人がいたら、コメントをいただければ何かお役に立てればと思います。